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世をへだてて
ヨヲヘダテテ
- 著: 庄野 潤三

六十四歳の晩秋のある日、いつものように散歩に出かけようとして妻に止められ、そのまま緊急入院。
突然襲った脳内出血で、作家は生死をさまよう。
父の一大事に力を合わせる家族、励ましを得た文学作品、医師や同室の人々を見つめる、ゆるがぬ視線。
病を経て知る生きるよろこびを明るくユーモラスに描く、著者の転換期を示す闘病記。
生誕100年記念刊行。
目次
夏の重荷
杖
北風と靴
大部屋の人たち
Dデイ
作業療法室
同室の人
単行本あとがき
著者に代わって読者へ
解説 島田潤一郎
年譜
Ⓒ今村夏子
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目次
夏の重荷
杖
北風と靴
大部屋の人たち
Dデイ
作業療法室
同室の人
単行本あとがき
著者に代わって読者へ
解説 島田潤一郎
年譜
書誌情報
紙版
発売日
2021年02月12日
ISBN
9784065223208
判型
A6
価格
定価:1,870円(本体1,700円)
ページ数
240ページ
シリーズ
講談社文芸文庫
電子版
発売日
2021年02月10日
JDCN
06A0000000000274632C
初出
本書は『世をへだてて』(文藝春秋・1987年11月刊)を底本としました。
著者紹介
庄野潤三(1921.2.9~2009.9.21) 小説家。大阪生まれ。大阪外国語大学在学中、チャールズ・ラムを愛読。九州帝国大学卒。1946年、島尾敏雄、三島由紀夫らと同人誌を発行。教員、会社員を経て小説家に。55年、「プールサイド小景」で芥川賞受賞。57年から一年間、米国オハイオ州ガンビアのケニオン大学で客員として過す。60年、『静物』で新潮社文学賞、66年、『夕べの雲』で読売文学賞、71年、『絵合せ』で野間文芸賞を受賞。芸術院会員。80年、ロンドン訪問。80歳以降も毎年刊行された一家の年代記的作品は、世代を超えた多数の愛読者をもつ。『庄野潤三全集』(全10巻)ほか著書多数。