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石を黙らせて
イシヲダマラセテ
- 著: 李 龍徳

名も知らない女性の人生を、尊厳を傷つけた。
過去の強姦を告白し、婚約者と家族から断絶された男は、
謝罪のために事件を公表し、被害者探しを思い立つ。
せめて罰を受けさせてくれ
罪とはなにか。その罪に許しはあるのか。
『死にたくなったら電話して』の著者が突きつける、このうえなく深い問い。
「謝るというのはある種傲慢な行為であって、自分の本来の気持ちばかりがどうしても滲み出てくる。
それを含めて書いているのが巧みだと思った」
高山羽根子
「性被害については、どうしても被害を受けた女性側が語る立場に置かれることが多い。男性側がポロッと発語することで露わになってしまうもの、発語した瞬間に生じる社会との摩擦といったものがちゃんと書かれている点を最大限に評価したい」
倉本さおり
「この作品には、出来事を終わらせないことの倫理観はあった」
矢野利裕
ⒸLee Yongduk
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書誌情報
紙版
発売日
2022年01月26日
ISBN
9784065266793
判型
四六
価格
定価:1,870円(本体1,700円)
ページ数
162ページ
電子版
発売日
2022年01月25日
JDCN
06A0000000000407775B
初出
「群像」2021年9月号
著者紹介
著: 李 龍徳(イ ヨンドク)
1976年埼玉県生まれ。在日韓国人三世。2014年『死にたくなったら電話して』で第51回文藝賞を受賞しデビュー。2020年『あなたが私を竹槍で突き殺す前に』で第42回野間文芸新人賞を受賞。