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自由が上演される
ジユウガジョウエンサレル
- 著: 渡辺 健一郎

「自由」は教えられるのか。
参加者の「自主性」と「主体性」を引き出すとされるワークショップ。しかしそこでもある種の「権力」は生じうるのではないか。教師からも環境=アーキテクチャからも強制されない「真の自由」は可能か。プラトン、ランシエール、平田オリザ、國分功一郎、ハイデガー、ジャン=リュック・ナンシー、ラク―=ラバルトらのテクストを援用し、演劇、演劇教育から日常のコミュニケーションまで射程に入れた画期的自由論。
教える―学ぶ関係の非対称性、ケアにおける暴力性、ハラスメント、中動態と政治、声と不和、俳優と観客……さまざなトピックから現代における自由と倫理を問う大型評論。
第65回群像新人評論賞受賞作「演劇教育の時代」を大幅に増補、書籍化。
「芸術について論じることで、見えていなかったものが見える、聞こえていなかったことが聞こえる、理解される。そういう世界への道筋が考えられていたのです。より良き上演があるとすればそれは、上演することが観客の感性の世界に別の意味をもたらすものなのです。」(本書より)
ⒸKenichiro Watanabe
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書誌情報
紙版
発売日
2022年08月25日
ISBN
9784065280454
判型
四六
価格
定価:1,430円(本体1,300円)
ページ数
176ページ
電子版
発売日
2022年08月24日
JDCN
06A0000000000489025S
初出
「群像」2021年12月号「演劇教育の時代」(第65回群像新人評論賞受賞作)を改題のうえ、修正・増補しました。
著者紹介
1987年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科表象・メディア論コース修了。小・中学生を対象にした演劇ワークショップにたずさわるなど、演劇や教育関係の活動を続けている。ロームシアター京都リサーチプログラム「子どもと舞台芸術」2019-2020年度リサーチャー。2021年「演劇教育の時代」で第65回群像新人評論賞受賞。