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この季節が嘘だとしても
コノキセツガウソダトシテモ
- 著: 富良野 馨

芝居でいい筈なのに。
想いよ、現れないで。
京都の路地の奥。
古びた町家の店で。
「嘘」の名を借りて、その男に近づく。
この手で、殺すために。
文庫書下ろしミステリー
大丈夫、絵里ちゃん、仇は必ず取るから。
私刑を誓い、その男に近づく大学生の紗夜。
京都をめぐる季節の流れのなかで、やがて
彼女の胸の底から、何かが噴き上がり、こぼれ落ちていく。
笑わなくては。懐に入り込まなければ。
大学生の紗夜は、京都の三十三間堂に程近い路地奥の店『中国茶 龍王』に嘘の名を借りて通う。
同じ日に生まれ、同じ日に死んだ母達を持ち、姉妹同然に育った絵里ちゃんを、あの男が奪った。
だから、紗夜は復讐を遂げるのだ。
芳しい香り漂う新感覚ミステリー。
〈文庫書下ろし〉
ⒸKaoru Furano 2022
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書誌情報
紙版
発売日
2022年10月14日
ISBN
9784065288412
判型
A6
価格
定価:880円(本体800円)
ページ数
416ページ
シリーズ
講談社文庫
電子版
発売日
2022年10月14日
JDCN
06A0000000000555057R
著者紹介
京都市在住。『少女三景―無言の詩人―』で新書館の第2回ウィングス小説大賞優秀賞を受賞。2016年9月に『雨音は、過去からの手紙』(マイナビ出版ファン文庫)でデビュー。'20年、講談社NOVEL DAYSリデビュー小説賞に応募した『真夜中のすべての光』(講談社タイガ)でリデビューを果たす。