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天災ものがたり
テンサイモノガタリ
- 著: 門井 慶喜

磯田道史氏、絶賛!
「人は自然の力に左右される。昔はなおさら。それを描ききったこの本こそ、私が出会いたかった歴史小説」
地震、津波、火事、飢饉、豪雪、火山の噴火、河川の氾濫……。日本史上に起こった大災害を直木賞作が克明に記した圧巻の連作短篇小説集。
(以下、収録作品)
江戸時代初期「囚人」・・・時は明暦。小火に始まる火事はからっ風のあおりを受けて、江戸を焼き尽くす。その時、日本橋小伝馬町の牢屋に入っていた男を救った奇跡とは?
明治時代「漁師」・・・百二十七年前に東北を襲った三陸沖地震。その復興に至る道のりは、現代社会の防災上の大きな教訓と学びとなった。
昭和時代「小学校教師」・・・昭和三十八年。新潟から上京する列車に乗った女性教諭を襲ったのは、記録的な豪雪だった。これは、天災だけでなく、発達した交通網による人災の記録でもある。
(ほか3篇)
ⒸYoshinobu Kadoi
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書誌情報
紙版
発売日
2023年07月26日
ISBN
9784065297797
判型
四六変型
価格
定価:1,980円(本体1,800円)
ページ数
352ページ
電子版
発売日
2023年07月25日
JDCN
06A0000000000669812Y
初出
「一国の国主」…「小説現代」2022年1・2月合併号、「漁師」…「小説現代」2022年8月号、「人身売買商」…「小説現代」2021年11月号、「除灰作業員」…「小説現代」2020年3月号(「被災者」を改題)、「囚人」…「小説現代」2022年5・6月合併号、「小学校教師」…「小説現代」2022年3月号。
著者紹介
1971年群馬県生まれ。同志社大学文学部卒業。2003年、第42回オール讀物推理小説新人賞を「キッドナッパーズ」で受賞しデビュー。'15年に『東京帝大叡古教授』が第153回直木賞候補、'16年に『家康、江戸を建てる』が第155回直木賞候補となる。'16年に『マジカル・ヒストリー・ツアー ミステリと美術で読む近代』で第69回日本推理作家協会賞(評論その他の部門)、同年に咲くやこの花賞(文芸その他部門)を受賞。'18年に『銀河鉄道の父』で第158回直木賞を受賞。他の著書に『ロミオとジュリエットと三人の魔女』『自由は死せず』『東京、はじまる』などがある。