もぬけの考察

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もぬけの考察

モヌケノコウサツ

文芸(単行本)

第66回 群像新人文学賞受賞作!
この部屋の住人は、みんないなくなる? 都市の片隅にあるマンションの一室、408号室に入れ替わる住人たち――。奇想天外な物語が、日常にひそむ不安と恐怖を映し出す。

同じ部屋で前の時間が見えないまま孤独と恐怖を積み重ねていく構成で細部まで考えられていた。
理不尽さと暴力的な状況がスリリングで、多様な恐怖を描ける人だと思った。――柴崎友香

一連の奇想天外な考察は、インスタレーションと呼ばれる空間芸術の手法とも似ていて、
日常性からの逸脱を効果的に演出するにはうってつけだ。
――島田雅彦

ある〈部屋〉のみを舞台にすることで、作品の〈空間〉は限定されている。
が、前の住人、その前の……と過去を連鎖的に想像可能で、今後の住人という未来も延々の想像が可で、その意味で〈時間〉が限定されない。そこに越境のポテンシャルが満ちている。――古川日出男


ⒸNatsuki Murakumo

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目次

初音
末吉
こがね
もぬけの考察

書誌情報

紙版

発売日

2023年07月31日

ISBN

9784065326855

判型

四六変型

価格

定価:1,540円(本体1,400円)

ページ数

112ページ

電子版

発売日

2023年07月21日

JDCN

06A0000000000683682C

初出

「群像」2023年6月号

著者紹介

著: 村雲 菜月(ムラクモ ナツキ)

村雲菜月(むらくも・なつき) 1994年、北海道生まれ。金沢美術工芸大学デザイン科視覚デザイン専攻卒業。2023年、「もぬけの考察」で第66回群像新人文学賞を受賞。

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