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余命一年、男をかう
ヨメイイチネンオトコヲカウ
- 著: 吉川 トリコ

「いきなりで悪いんだけど、お金持ってない?」この一言からすべてが変わったーー。
楽しくなくても、平気で生きてきたはずなのに。
コスパ重視の独身女性が、年下男に数十万円を渡してはじまる涙と笑いの物語
節約とキルト作りが趣味の40歳独身、片倉唯。健やかでコスパのいい老後を迎えるために頑張っていたが、
無料で受けた検診で子宮がんと告知される。病院のロビーで会計待ちをする唯に、
ピンクの髪の男がお金を貸してほしいと頼んできた。人生はどこまでお金で割り切れるのか。
涙と笑いの第28回島清恋愛文学賞受賞作。
幼いころからお金を貯めることが趣味だった片倉唯、40歳。
ただで受けられるからと受けたがん検診で、かなり進行した子宮がんを宣告される。
医師は早めの手術を勧めるも、唯はどこかほっとしていたーー「これでやっと死ねる」。
趣味とはいえ、節約に節約を重ねる生活をもうしなくてもいい。好きなことをやってやるんだ! と。
病院の会計まちをしていた唯の目の前にピンク頭(ヘア)の、どこからどうみてもホストである男が現れ、
突然話しかけてきた。
「あのさ、おねーさん、いきなりで悪いんだけど、お金持ってない?」。
この日から、唯とこのピンク頭の男との奇妙な関係が始まる。
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書誌情報
紙版
発売日
2024年05月15日
ISBN
9784065335444
判型
A6
価格
定価:869円(本体790円)
ページ数
368ページ
シリーズ
講談社文庫
電子版
発売日
2024年05月15日
JDCN
06A0000000000788151F
初出
本作は、2021年7月に小社より単行本として刊行されました。
著者紹介
吉川トリコ(ヨシカワ・トリコ) 1977年生まれ。名古屋市在住。2004年「ねむりひめ」で「女による女のためのR-18文学賞」第3回大賞および読者賞を受賞。同年、同作が入った短編集『しゃぼん』にてデビュー。『グッモーエビアン!』『戦場のガールズライフ』はドラマ化された(『グッモーエビアン!』はのちに映画化)。2022年『余命一年、男をかう』(本作)が第28回島清恋愛文学賞を受賞。他の著書に『少女病』『ミドリのミ』『名古屋16話』『光の庭』「マリー・アントワネットの日記」シリーズ『夢で逢えたら』『流れる星をつかまえに』『あわのまにまに』『コンビニエンス・ラブ』などがある。