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君が代は千代に八千代に
キミガヨハチヨニヤチヨニ
- 著: 高橋 源一郎

20世紀末に連載が開始された2作の長篇小説『日本文学盛衰史』『官能小説家』とほぼ同時期、文芸誌「文學界」に毎回短距離走のように連載された短篇小説群。
明治の作家たちを登場人物とした先の2篇とは真逆の方向で、現代日本にあふれる空虚な賑やかさと残された希望の乏しさを、そして愛と日常を、どこまでも真正面から受けとめ表現しつづける短篇小説が13篇。
『さようなら、ギャングたち』で鮮烈なデビューを飾り、『日本文学盛衰史』で作家としての評価をさらに高めた高橋源一郎の、新たなる転換点としての傑作短篇集。
ⒸGenichiro Takahashi
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目次
Mama told me
Papa I Iove you
Mother Father Brother Sister
殺しのライセンス
素数
SF
ヨウコ
チェンジ
チェンジ2
人生
君が代は千代に八千代に
愛と結婚の幻想
鬼畜
この小説の作られ方
著者から読者へ
解説
年譜
著者目録
書誌情報
紙版
発売日
2023年12月11日
ISBN
9784065339107
判型
A6
価格
定価:2,310円(本体2,100円)
ページ数
288ページ
シリーズ
講談社文芸文庫
電子版
発売日
2023年12月08日
JDCN
06A0000000000740580O
初出
本書は、2005年9月刊行の文春文庫版を底本とし、著者による校閲を経ました。
著者紹介
高橋源一郎(1951・1・1~) 小説家、文芸評論家。広島県生まれ。灘中高校時代、詩・演劇に興味をもつ。横浜国立大学経済学部在学中、学生運動で逮捕され拘置所を体験。以後10年、肉体労働に従事。1981年、『さようなら、ギャングたち』が群像新人長篇小説賞優秀作に選ばれデビュー。吉本隆明に絶賛される。88年、『優雅で感傷的な日本野球』で三島由紀夫賞、2002年、『日本文学盛衰史』で伊藤整文学賞、12年、『さよならクリストファー・ロビン』で谷崎潤一郎賞を受賞。自身の小説執筆に際しては、表面的な小説らしさにとらわれず、言語表現の最前線での格闘をつづける一方、ラジオや新聞、テレビ等のメディアにおいては、多数の読者予備軍に向けて親しみやすい語り口で文学のおもしろさを伝えることに努力を惜しまない。デビュー以来40年以上、文学の前衛としての存在感は際立つ。