うつし絵 大岡裁き再吟味

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電子あり

うつし絵 大岡裁き再吟味

ウツシエオオオカサバキサイギンミ

講談社文庫

関所破りは磔が定め。武州栗橋の関所で偽造の往来手形が発覚、諸国放浪の絵師土田半左衛門が捕らわれた。
江戸の評定所での調べは淡々と進んだが、寺社奉行の大岡忠相は「小普請組旗本の内藤斎樹なる侍を知らぬか」と脈絡のない名を出し、周囲を混乱させる。
半左衛門が放浪の旅に出たという十五年前、旗本倉橋家の若侍が斬られ、疑いのかけられた旗本家当主内藤斎樹は割腹し、面目を保ったとして両家が決着、調べが止まった事件が大岡忠相の記憶に甦った。
謎を謎のまま残してはおけない大岡越前。
半左衛門あるいはその父土田庫之助と内藤斎樹とは関わりがあったのではないか? 大岡忠相の意を受けて、鷹匠の子・古風十一や元読売屋の金五郎たちが動きはじめる。
だが相手は格式ある旗本家、決着済みの事件を掘り返す大岡忠相への反発は強い。
浮かびあがってきたのは、武家に仕える希みを失って隠売女商売に手を染めた土田庫之助の転落と、娘を惨殺された歌比丘尼大鶴の悲痛な嘆きだった。
蓋をされた十五年前の事件に隠された人々の哀感をていねいに描き出す、辻堂魁の調べ直し事件帖!


ⒸKai Tsujido 2024

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書誌情報

紙版

発売日

2024年01月16日

ISBN

9784065343432

判型

A6

価格

定価:825円(本体750円)

ページ数

352ページ

シリーズ

講談社文庫

電子版

発売日

2024年01月16日

JDCN

06A0000000000749951M

著者紹介

著: 辻堂 魁(ツジドウ カイ)

(つじどう・かい) 1948年高知県生まれ。早稲田大学第二文学部卒。出版社勤務を経て作家デビュー。「風の市兵衛」シリーズは累計200万部を超え、第5回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞を受賞、ドラマ化でも好評を博した。著書には他に「夜叉萬同心」シリーズ、「日暮し同心始末帖」シリーズ、単行本『雇足軽八州御用』など多数。本書は講談社文庫初登場作品『落暉に燃ゆる 大岡裁き再吟味』から始まるシリーズ第三作となる。

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