さんごいろの雲

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電子あり

さんごいろの雲

サンゴイロノクモ

【対象年齢:小学校中学年以上】
あなたを不思議の世界に誘う7編の物語。

◆すみれの指の魔法・・・なにもかもむなしくなった若者がまよいこんだのは、あたりいちめんすみれの花につつまれたふしぎな村でした。
◆リルムラルム・・・「ひとりで森へ行ってはいけない。あそこには、いろんな者たちがいるからね」父さんからの言いつけをやぶり、ふしぎな歌にさそわれて、おなかが空いた姉弟は森に足をふみいれます。
◆さんごいろの雲・・・えのころ草のあいだを、あまい香りの風がふく夕ぐれのこと。ひとりの若いバイオリンひきが、さんごいろの小さな雲にであい、魔法をかけられます。
◆王さまと虹・・・お妃さまをうしなった王さまは、街の人たちのささやきあいを背に、日ごと街をさまよいます。ある日、王さまの前に小鳥があらわれて……。
◆金の馬車とひばり・・・草はらのひばりが、「じぶんが見目うるわしい若者だったときのこと」を話してくれます。若者だったひばりは、金の馬車にであって、神さまをよろこばせることに成功したのですが……。
◆セーターと雪ぐつ・・・あみたての白いセーターに雪ぐつをはいた兄弟うさぎは、雪の野はらに飛びだしました。道にまよったふたりは、「きつね」っぽいおじさんから声をかけられます。
◆かつらの木と星の夜・・・ひとりぼっちのかつらの木は、鳥やけだものたちの話をだまって聞くのが好きでした。ある晩、たくさんのまたたく星を見て、(星たちのことばがわかればなあ)とねがうと、ふしぎなことが……。


<NetGalley先読み読者も絶賛!>
・とにかく風景描写が美しく、想像するだけで夢の中にいるような気分になるので、子どもが寝る前に読み聞かせるのにも良いと思った。(レビュアー)

・はじめて読むものばかりなのに、どこかで出会ったことがあるような気がしてしまう、懐かしい感触の物語たちでした。どこかでまたふと思い出すと、懐かしいような切ないようなやさしいものに触れたような気持ちになるのだと思います。(書店関係者)

・花の香り、美しい虹、鳥の声、優しい感触、美味しい食べ物、五感全てで物語を感じる。そして呪文のような不思議な言葉や、歌を声に出してみるとなんだか楽しい気持ちになる。思わず声に出したくなる言葉たちのおかげで、子どもの頃に戻ったように五感全てを使い物語の世界を楽しんだ。とても不思議で楽しいお話でした。(レビュアー)

・澄んだ香気も高く、見知らぬ国のおとぎ話か昔話のようなイメージの世界が郷愁を誘い、わたしをデトックスしてくれる。目の前に広がり始める世界に知らず引き込まれるような感覚が心地よい。(レビュアー)


ⒸNaoko Yaegashi

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書誌情報

紙版

発売日

2024年02月29日

ISBN

9784065344415

判型

A5

価格

定価:1,650円(本体1,500円)

ページ数

128ページ

シリーズ

わくわくライブラリー

電子版

発売日

2024年02月28日

JDCN

06A0000000000754562X

初出

「すみれの指の魔法」「リルムラルム」「王さまと虹」「セーターと雪ぐつ」は書き下ろしです。「さんごいろの雲」「金の馬車とひばり」「かつらの木と星の夜」はそれぞれ「飛ぶ教室」第40号(2015年 冬)、「びわの実ノート」第30号、「びわの実ノート」第31号に掲載されたお話を加筆・修正したものです。

著者紹介

作: やえがし なおこ(ヤエガシ ナオコ)

1965年生まれ。岩手県在住。『雪の林』(ポプラ社)で第15回椋鳩十児童文学賞、第23回新美南吉児童文学賞受賞。独特の作品世界が高く評価されている。

絵: 出口 春菜(デグチ ハルナ)

銅版画家。京都芸術大学 ファッションデザインコース卒業。在学中に古い本の挿絵で見かけ、その雰囲気や作業工程に惹かれ銅版画を始める。詩や音楽を感じるような、繊細な作品を制作。個展、グループ展など多数。

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