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戦火のバタフライ
センカノバタフライ
- 著: 伊兼 源太郎

君に、このバトンを託す。蝶の羽ばたきを受け、彼らは立ち上がる。
太平洋戦争末期。前線も本土も戦場だった。数え切れない命が散った。
南方戦線でただ一人生き残った尾崎、東京大空襲で家族を失ったさくら。前線でさくらの兄に命を救われ、厚生省職員となった尾崎は、大物政治家の助力を得て民間戦争被害者への国家補償の実現を目指す。
そんな尾崎の身辺に次々と不審な出来事が起き、署名運動を始めたさくらも思わぬ妨害に遭う。
何者かの思惑。官僚組織の論理。見え隠れする特務機関の影。立ちはだかる時間の壁。
時を経て、世代を超えて、それでも彼らは命がけで思いをつないでいく。
信じ続けること。伝え続けること
終戦から80年。深い祈りを込めた、著者の新たな代表作!
伊兼源太郎
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目次
第一部
一章 戦場のバタフライ―一九四五―
二章 下町の紅夜ー一九四五―
三章 モノトーンの街―一九四五~一九五三―
第二部
一章 決起―一九七二―
二章 顔のない群れ―一九七三―
第三部
一章 最後の夜―一九八二―
二章 どうか虹を見てくれ―一九九五―
補記
書誌情報
紙版
発売日
2025年03月05日
ISBN
9784065376591
判型
四六変型
価格
定価:2,585円(本体2,350円)
ページ数
496ページ
電子版
発売日
2025年03月04日
JDCN
06A0000000000875498U
著者紹介
1978年東京都生まれ。上智大学法学部卒業。新聞社勤務などを経て、2013年に『見えざる網』で第33回横溝正史ミステリ大賞を受賞しデビュー。著書に地方検察庁を舞台としたミステリ「地検のS」シリーズのほか『巨悪』『金庫番の娘』『事件持ち』『ぼくらはアン』『祈りも涙も忘れていた』などがある。