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フォマルハウトの三つの燭台〈倭篇〉
フォマルハウトノミッツノショクダイヤマトヘン
- 著: 神林 長平

殺したのは自分自身?
気が変になりそうだろ?
AI家電の自殺疑惑、非実在の隣人を殺したと主張する被告人・・・
次々に発生する起こりえない事件。
日本SF界の巨匠が描く、地続きの未来の「真実」とは。
想像する力を侮ってはならない。
〈読者は現実と妄想は区別できるという常識を揺さぶられ、今いる現実はリアルなのか、実は妄想なのかを考えてしまうのではないか。(略)
本書は、人間の想像力がいかに強い力を持っているかから始まる。それは、人間が想像したテクノロジーが次々と現実に作られていることからも分かるが、想像力が切り開いてきた科学技術の発達が、恩寵なのか、災厄なのか判然としないケースもある。本書は人類の未来を明るく照らすために、想像力をどのように使うべきかも示しているのである〉――末國善己(解説より)
知能家電管理士である「ぼく」の仕事は、家電製品たちの仲を取り持つこと。
きょうトースターが死んだ。
自殺かもしれない。
困り果てた「ぼく」と、友人で生来の自由人・太田林林蔵の前に現れたのは、角の生えた愛らしい兎。
それは〈フォマルハウトの使い〉だという。
日本SF界の巨匠が放つ想像力迸る野心作。
ⒸChohei Kambayashi 2025
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書誌情報
紙版
発売日
2025年03月14日
ISBN
9784065386811
判型
A6
価格
定価:1,078円(本体980円)
ページ数
464ページ
シリーズ
講談社文庫
電子版
発売日
2025年03月14日
JDCN
06A0000000000883442T
初出
この作品は、2017年5月、小社より単行本として刊行されました。
著者紹介
1953年、新潟県新潟市生まれ。79年、短編「狐と踊れ」で作家デビュー。「敵は海賊」、「戦闘妖精・雪風」シリーズなどで数多くの星雲賞を受賞し、95年、『言壺』で第16回日本SF大賞を受賞した。『魂の駆動体』『永久帰還装置』『いま集合的無意識を、』『ぼくらは都市を愛していた』『だれの息子でもない』『先をゆくもの達』『レームダックの村』など著書多数。SFファンの圧倒的な支持を受けている。