
マイページに作品情報をお届け!
なぜヒトだけが幸せになれないのか
ナゼヒトダケガシアワセニナレナイノカ
- 著: 小林 武彦

【シリーズ累計25万部突破! 「幸せに生きる」ための生物学講義】
『生物はなぜ死ぬのか』では死の意味を、『なぜヒトだけが老いるのか』では老いの意味を生物学的に考察してきた著者によるシリーズ最新作。第三弾となる本書のテーマは「幸せ」。
生物の中でも、ヒトは「ある変化」を機に幸せに生きにくくなったという。その理由とはなにか。幸せに生きる方法はないのか。生物学から「ヒトが生きる意味」を考える。
生物学的な価値観から「幸せ」=「死からの距離が保てている状態」と定義してみます。この定義に当てはめて現状を考えると、何がヒトの幸せの妨げになっているのかが見えてきました。意外なことにその原因の一つは、私たちの細胞一つ一つに存在する「遺伝子」にあったのです。ーー「はじめに」より
・ヒトだけに見られる「遺伝子と環境の不適合」
・幸せは「死からの距離感」で決まる
・進化的に見た生物の「幸せ」とは
・生物学的視点から考える「リーダーの四つの条件」
・移動をやめて格差が生まれた
・ヒトはテクノロジーの使い方が上手くない
・豊かさと幸せは一致しない
・地方に住むと「幸せ」になれる?
・ため込まないことの幸せ
・「幸せ」は遺伝子に刻まれている
・長生き以外の「幸せ」の要因
・ヒトは絶滅の危機にある? ……ほか
◆おもな内容
第1章 進化からみた生きものの幸せ
第2章 ヒトの幸せとは一体なにか
第3章 「幸せ」は遺伝子に刻まれている
第4章 なぜヒトは「幸せ」になれないのか?
第5章 テクノロジーはヒトを「幸せ」にするのか
第6章 「幸せ」になるために――生物学的幸福論
Ⓒ小林武彦
- 前巻
- 次巻
オンライン書店で購入する
書誌情報
紙版
発売日
2025年04月24日
ISBN
9784065390894
判型
新書
価格
定価:1,034円(本体940円)
通巻番号
2771
ページ数
224ページ
シリーズ
講談社現代新書
電子版
発売日
2025年04月23日
JDCN
06A0000000000884168G
著者紹介
1963年生まれ。神奈川県出身。九州大学大学院修了(理学博士)。基礎生物学研究所、米国ロシュ分子生物学研究所、米国国立衛生研究所、国立遺伝学研究所を経て、現在、東京大学定量生命科学研究所教授(生命動態研究センター ゲノム再生研究分野)。日本遺伝学会会長、生物科学学会連合の代表などを歴任。日本学術会議会員(基礎生物学委員会委員長)など。ゲノムの再生による生命の連続性維持機構を解き明かすべく日夜研究に励む。地元の伊豆、箱根、富士山をこよなく愛する。著書に『寿命はなぜ決まっているのか』(岩波ジュニア新書)、『DNAの98%は謎』(講談社ブルーバックス)など。本書のシリーズ既刊に『生物はなぜ死ぬのか』『なぜヒトだけが老いるのか』(ともに講談社現代新書)がある。