
戦下の読書 統制と抵抗のはざまで
センカノドクショ トウセイトテイコウノハザマデ
- 著: 和田 敦彦

子供はこっそり「悪書」に耽り、エリート学生は『善の研究』を通して「国体の本義」に自ら殉じていった――。
戦時下、人々は何を読み、何を考え、何になっていったのか。ベストセラーでも発行部数でもない、「読書調査」から掘り起こす、子供・勤労青年・女性・エリート学生たちの読書と生のリアル。統制と抵抗のはざまには、多様で複雑な読書と生の実践があった!
[目次]
はじめに 思想統制という幻像
序 章 読書は国家のために?――読書調査と思想統制
第一章 子供は見てはいけない――「悪書」の誕生
第二章 勤労青年は何を求めたか――娯楽と修養のはざまで
第三章 銃後女性の読書とその動員――忘れられた小説と忘れてはならない小説
第四章 ファシズムとエリート学生との回路――愛と認識との行方
終 章 読書を掘り起こす――「見えない」読者を追って
おわりに 読書傾向調査の系譜
注
あとがき
- 前巻
- 次巻
オンライン書店で購入する
目次
はじめに 思想統制という幻像
序 章 読書は国家のために?――読書調査と思想統制
第一章 子供は見てはいけない――「悪書」の誕生
第二章 勤労青年は何を求めたか――娯楽と修養のはざまで
第三章 銃後女性の読書とその動員――忘れられた小説と忘れてはならない小説
第四章 ファシズムとエリート学生との回路――愛と認識との行方
終 章 読書を掘り起こす――「見えない」読者を追って
おわりに 読書傾向調査の系譜
注
あとがき
書誌情報
紙版
発売日
2025年07月10日
ISBN
9784065403365
判型
四六
価格
定価:2,090円(本体1,900円)
通巻番号
827
ページ数
256ページ
シリーズ
講談社選書メチエ
著者紹介
一九六五年、高知県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)。現在、早稲田大学教育・総合科学学術院教授。著書に『書物の日米関係ーーリテラシー史に向けて』(新曜社)、『越境する書物ーー変容する読書環境のなかで』(新曜社)、『読書の歴史を問うーー書物と読者の近代』(改訂増補版、文学通信)、『「大東亜」の読書編成ーー思想戦と日本語書物の流通』(ひつじ書房)、『読書調査の歴史と資料--戦前・戦中』(樹村房)などがある。