少年ノート（３）

少年は、音の中で世界と語る──。

天使の声・ボーイソプラノを持つ少年ゆたか。泣き虫だけど繊細で感受性豊かな彼は、中学校入学と同時に合唱部の門を叩く。「学校」という舞台で、少年少女がときに戯れ、ときにぶつかり合いながら響かせる、失われゆく日々のハーモニー。


ゆたかの前に現れたウラジーミル・ポポフ。彼もゆたかと同じく、ボーイソプラノをもつ少年だった。「きみの歌にはアイデンティティもくそもない」――ウルはゆたかを否定し、その声に呑まれたゆたかは歌うことができなくなってしまう。一方、河海東中合唱部も、自分たちの『着地点』を見出せずにいた。何を目指して歌うのか、少年たちが葛藤とすれ違いを繰り返す中、ＮＨＫ合唱コンクールの地区予選が迫る！

Ⓒ鎌谷悠希

目次

の音・11　もうひとりのボーイソプラノ
の音・12　ぼくの、アイデンティティ
の音・13　無意識、自意識、自己認識
の音・14　立脚点と着地点
の音・15　待って、くれない

書誌情報

紙版

• 発売日: 2012年05月23日
• ISBN: 9784063871111
• 判型: B6
• 価格: 定価：692円（本体629円）
• ページ数: 210ページ
• シリーズ: モーニング ＫＣ

電子版

• 発売日: 2012年08月23日
• JDCN: 0638711100100011000O

初出

『モーニング・ツー』２０１２年５１号～２０１２年５５号

著者紹介

著： 鎌谷　悠希（カマタニ　ユウキ）

鎌谷悠希 漫画家。代表作に『隠の王』『リベラメンテ』など。作画中に欠かせないのは、音楽と熱いブラックコーヒー。