華僑

華僑

カキョウネットワークスルケイザイミンゾク

講談社現代新書

世界経済に台頭する新勢力。同族間のネットワークと商業民族としての特性から、新たな経済圏を形成しつつある華僑・華人の人流と経済活力を分析。

アジア太平洋時代の影の主役――アジア太平洋地域の急速な経済発展は、日本、アジアNIES、あるいは東南アジア、中国、さらにはアメリカ、カナダ、オーストラリアなどの好調な経済発展によっている。このことはよく知られているが、実はそのかなりが中国人・中国系人に負っていることはまったく知られていない。アメリカやカナダでも西部の発展はアジア系移民によるところが少なくなく、中国系人も重要な役割を果たしている。(中略)この結果、中国人・中国系人がアジア太平洋時代の影の主役となった。少なくともその一人となった。住民のほとんど全部または大部分が中国人・中国系人である台湾、香港、シンガポールの発展が顕著であることは先に述べた。これにつづくマレーシアやタイその他の東南アジア諸国でも急速な経済発展の主たる担い手は華僑・華人である。――本書より


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目次

●中国人の海外移住
 大陸外中国人・中国系人と華南経済圏
●華僑・華人人口
●東南アジアの華僑・華人と経済力
 中国人・中国系人の所得、資本
●富豪、財閥と階層分化
●積極化する華人の政治活動
●変容すすむ華僑・華人の文化・社会
 経済発展と儒教
●外流と内流の大きな変化
●変貌するチャイナタウン

書誌情報

紙版

発売日

1990年01月17日

ISBN

9784061489806

判型

新書

価格

定価:726円(本体660円)

通巻番号

980

ページ数

226ページ

シリーズ

講談社現代新書

著者紹介