真昼なのに昏い部屋

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真昼なのに昏い部屋

マヒルナノニクライヘヤ

文芸(単行本)

せめて、きちんとした不倫妻になろう。

満ち足りているはずの生活から、逃れようもなくどんどんと恋に落ちていく。
恋愛を、言葉の力ですべて白日の下にさらす、江國作品の新たなる挑戦!

私は転落したのかしら。でも、どこから?
会社社長の夫・浩さんと、まるで軍艦のような広い家に暮らす美弥子さんは、
家事もしっかりこなし、「自分がきちんとしていると思えることが好き」な主婦。
大学の先生でアメリカ人のジョーンズさんは、純粋な美弥子さんに心ひかれ、
二人は一緒に近所のフィールドワークに出かけるようになる。
時を忘れる楽しいおしゃべり、名残惜しい別れ際に始まり、
ふと気がつくとジョーンズさんのことばかり考えている美弥子さんがいた――。

恋愛のあらゆる局面を、かつてない文体で描きつくす意欲作!


書誌情報

紙版

発売日

2010年03月26日

ISBN

9784062161053

判型

四六

価格

定価:1,540円(本体1,400円)

ページ数

210ページ

初出

『週刊現代』2009年6月13日号~11月7日号

著者紹介

著: 江國 香織(エクニ カオリ)

(えくに・かおり) 一九六四年東京生まれ。 一九八七年『草之丞の話』で毎日新聞社主催「小さな童話」大賞を受賞。 二〇〇二年『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』で山本周五郎賞、二〇〇四年『号泣する準備はできていた』で直木賞を受賞。 「409ラドクリフ」(一九八九年フェミナ賞)、『こうばしい日々』(一九九一年産経児童出版文化賞、一九九二年坪田譲治文学賞)、『きらきらひかる』(一九九二年紫式部文学賞)、『ぼくの小鳥ちゃん』(一九九九年路傍の石文学賞)、『がらくた』(二〇〇七年島清恋愛文学賞)、『つめたいよるに』『流しのしたの骨』『神様のボート』『東京タワー』『ウエハースの椅子』『間宮兄弟』『スイートリトルライズ』『赤い長靴』『左岸』など作品多数。 小説のほか童話、詩、エッセイ、翻訳作品で幅広く活躍している。

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