ドイツの秘密情報機関

ドイツの秘密情報機関

ドイツノヒミツジョウホウキカン

講談社現代新書

ナチスの時代から敗戦、分裂、冷戦と続く中、陰で政府に関与してきた情報機関のしくみと実態に迫る。

東西ドイツの狭間で──東西ドイツの統一により、いかに西側スパイの諜報活動が正確なものであったかが証明された。特に、東ドイツの軍事秘密道路網のルートや、弾薬庫の情報は完璧だった。こうした情報収集活動は、スパイ衛星観測によるものより、東ドイツや東欧ブロック向けの遠距離トラック運転手からのナマ情報が大きな役割を果たしていた。……西側の雇い入れた運転手への報酬は、わずか30マルク程度の低賃金だったが、その効率は良かった。彼らは、相手側の戦車の機種など最低限の予備知識をもって、東欧諸国の顧客に製品を輸送するかたわら、東側の軍事情報を偵察した。──本書より


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目次

●ヒトラーからゲーレンへ
 ゲシュタポと国内保安部
 ゲーレン機関の発足
●知られざる情報機関「BND」
 東西ドイツの狭間で
 ドイツ統一とBND
 BNDと国際戦略
●恐怖の東ドイツ秘密情報部
 東ドイツ「国家保安省」の成立
 シュタージの組織と活動

書誌情報

紙版

発売日

1995年08月10日

ISBN

9784061492677

判型

新書

価格

定価:694円(本体631円)

通巻番号

1267

ページ数

240ページ

シリーズ

講談社現代新書

著者紹介