シティバンクとメリルリンチ

シティバンクとメリルリンチ

シティバンクトメリルリンチ

講談社現代新書

全米最大の不良債権を抱えたシティバンク、巨額の赤字を計上したメリルリンチは、いかに苦境を乗り越え、世界のトップ企業となったか。日本の個人資産1200兆円市場を狙う両社の経営戦略を徹底解剖。

銀行は必要。だが本当に必要なのは「外銀」――米国でも英国でもそうだが金融の自由化前と自由化後とでは、銀行、証券、保険など金融機関は劇的な体質変化を起こしている。どう変わったのか。端的に示せばこうなる。「マスマーケティング」→「ワン・トゥ・ワン・マーケティング」自由化前は大量販売、大量消費の時代である。マスにむかってどこの銀行もどこの証券会社もみな同じ商品を同じように売り歩く。そこでは預金者や投資家の利益は二の次、三の次。販売力がすべての時代だ。……ところが、自由化後は様相が一変する。マスの時代は終わる。……1人1人のお金のニーズにしたがって、個別に運用方針を立てていくようなきめ細かいサービスが要求されるようになってくる。だが、本当の市場原理にさらされてこなかった日本の銀行はマスマーケティングから脱却しきれない。しかしビッグバンをとうに終えた外銀はワン・トゥ・ワン・マーケティングである。この違いは決定的だ。――本書より


  • 前巻
  • 次巻

目次

●日本でいちばん有名な外資系銀行
●日本でいちばん有名な外資系証券会社
●「Get Rich Slowly」アプローチ
●グローバル・キャッシュ・マネジメント
●日本の不動産の魅力
●ノンリコース・ローン
●押し寄せる海外の金融機関
●リテールを制する者だけが生き残る
●ビッグバンでわかった「日本は発展途上国」
●ピクテに見る世界最高の金融サービス

書誌情報

紙版

発売日

1999年02月19日

ISBN

9784061494381

判型

新書

価格

定価:704円(本体640円)

通巻番号

1438

ページ数

206ページ

シリーズ

講談社現代新書

著者紹介