
中国の黒社会
チュウゴクノクロシャカイ
- 著: 石田 収

中国古来の「秘密結社」がなぜ犯罪集団に変質していったのか。
世界中で暗躍するチャイニーズ・マフィアの全貌!
秘密結社と革命――
秘密結社は革命運動期に大きな役割を果たしている。例えば中国革命の父、孫文は秘密結社を高く評価し、秘密結社の力によって清朝打倒を図ろうとした。
孫文はかつて「華僑は革命の母である」と語ったことがある。これは海外に出た秘密結社の多くが孫文を支持して辛亥革命に貢献したことを意味している。
孫文が清朝打倒のために「興中会」を設立した時、その構成員の多くは秘密結社のメンバーであった。興中会は、華南の三合会にも反清革命運動への参加を呼びかけている。
また、1899年には湖南・湖北の哥老会と連絡をとり、この3つが合流して反清革命組織が結成された。孫文自身、哥老会の一員であったとする説も有力だ。――(本書より)
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目次
第1章 世界を席巻するチャイニーズ・マフィア
第2章 黒社会と秘密結社
第3章 黒社会ビジネス
第4章 中国における黒社会
第5章 香港・台湾の黒社会
第6章 黒いトライアングル
第7章 日本で暗躍する中国系黒社会
第8章 欧米のチャイニーズ・マフィア
第9章 黒社会と国家権力
第10章 黒社会の組織と規律
書誌情報
紙版
発売日
2002年04月19日
ISBN
9784061496040
判型
新書
価格
定価:726円(本体660円)
通巻番号
1604
ページ数
200ページ
シリーズ
講談社現代新書