
禅と浄土教
ゼントジョウドキョウ

禅と浄土教について人々の関心は極めて高い。しかし、それら両者はそれぞれの宗派の伝統のうちに閉じこもり互いの交流はほとんど見られていない。そうした中にあって、浄土宗の寺院に生まれ、禅にも興味を持ち、両者を学問的にのみならず実践的にもその内奥を究めた著者は、仏教を真に自己のものとするためには、一方に偏することなく、禅と浄土教の二つを双修すべきだという禅浄双修論を展開する。日本仏教の展望を開く刮目の書。
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目次
仏教的人間の生き方
1 宗教体験としての禅と浄土教
1.宗教体験としての禅
2.宗教体験としての浄土教
3.宗教体験としての禅と浄土教との比較
2 宗教的実践としての禅と浄土教
1.仏教における浄土教と禅の系譜
2.宗教的実践としての浄土教の特質
3.宗教的実践としての禅の特質
4.宗教的実践としての禅浄双修の特質
3 禅と念仏との間
1.禅の特質とその限界
2.念仏の特質とその限界
3.禅浄双修の特質とその限界
4.禅と念仏との間
4 禅と念仏との邂逅
5 禅浄双修論
1.禅浄双修について
2.禅浄双修の根拠
3.禅浄双修の先蹤(せんしょう)
4.新しい禅浄双修論
6 鈴木正三(しょうさん)の念仏観
1.鈴木正三の仏法観
2.鈴木正三の念仏観
書誌情報
紙版
発売日
1989年04月05日
ISBN
9784061588714
判型
A6
価格
定価:946円(本体860円)
通巻番号
871
ページ数
268ページ
シリーズ
講談社学術文庫
著者紹介
装丁: 三輪 忠夫(ミワ タダオ)