マルクス主義の地平

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マルクス主義の地平

マルクスシュギノチヘイ

講談社学術文庫

マルクス・エンゲルスは、余りにも“歴史に先駆けすぎた”と言うべきかもしれない。彼らは「ブルジョア的世界観」の“全体的イデオロギー性”をトータルに相対化することによって、それを超克しうべき新しい視界を拓いている。マルクス主義が資本主義体制の根底的な止揚を嚮導(きょうどう)しうる所以もそこに在する。本書がモチーフとするところのものは、この『マルクス主義の地平』の対自化にほかならない。


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目次

●第1部 マルクス主義“哲学”の地平
 第1章 マルクス主義的唯物論とは何か
 第2章 “近代”思想の地平を超えるもの
●第2部 マルクス主義と人間の問題
 第3章 唯物史観における人間の問題
 第4章 マルクス主義と“実存”の問題
●第3部 マルクス主義と自由の問題
 第5章 歴史法則と諸個人の自由
 第6章 唯物史観と階級闘争史観
●第4部 マルクス主義と「物象化」論
 第7章 「資本論」における「物象化」論
 第8章 「疎外論」から「物象化論」へ
●附 マルクス主義研究への視角
 附論1 マルクス主義の地平と物象化論
 附論2 マルクス主義認識論のために

書誌情報

紙版

発売日

1991年01月08日

ISBN

9784061589568

判型

A6

価格

定価:1,408円(本体1,280円)

通巻番号

956

ページ数

384ページ

シリーズ

講談社学術文庫

初出

本書は、1969年に勁草書房より刊行されました。

著者紹介

著: 廣松 渉(ヒロマツ ワタル)

1933年福岡県生まれ。東京大学大学院博士課程(哲学)修了。東京大学教養学部教授。主な著書に、『資本論の哲学』『唯物史観の原像』『科学の危機と認識論』『事的世界観への前哨』『存在と意味』『物象化論の構図』『新哲学入門』『哲学入門一歩前』。講談社学術文庫に、『唯物史観と国家論』(山本耕一氏との共著)『〈近代の超克〉論』『生態史観と唯物史観』『世界の共同主観的存在構造』がある。1994年6月没。

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