
スミス・ヘ-ゲル・マルクス
スミス・ヘーゲル・マルクス

近代市民社会を考察して、アダム・スミスは土台である経済が「見えざる手」に支配されると考えた。後にヘーゲルは経済の自律的体系は不可能で、市民社会は国家に包摂されることで存立し得ると批判し、マルクスは経済の中の宥和なき矛盾のため市民社会は社会主義に移行すると説いた。本書は、西欧三大思想家が主張した自由主義、国家主義、社会主義の生い立ちと体系を独自の視点から考察した名著である。
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目次
●第1章 アダム・スミス――市民社会の解放――
第1節 スミス解釈の問題
第2節 神と道徳からの解放
第3節 法と政治からの解放
第4節 自由経済の論理
●第2章 ヘーゲル――市民社会の国家への包摂――
第1節 ヘーゲル理解の問題
第2節 「市民社会」の論理
第3節 政治国家と人倫国家
●第3章 マルクス――市民社会の崩壊――
第1節 マルクス解釈の問題
第2節 市民社会と政治国家
第3節 ヘーゲル弁証法の批判
第4節 民主主義から共産主義へ
●結語 その後に来るもの
書誌情報
紙版
発売日
1993年11月04日
ISBN
9784061591004
判型
A6
価格
定価:833円(本体757円)
通巻番号
1100
ページ数
264ページ
シリーズ
講談社学術文庫