
漱石と世紀末芸術
ソウセキトセイキマツゲイジュツ

漱石文学の原点は西洋美術との出会いにあった。ミレイ、ロートレック、ビアズリーなど、ヨーロッパの世紀末芸術との相互交渉によって形づくられ、東洋美術の神髄に覚醒していった漱石。ロンドン留学の体験を偉大なる教訓にして人生を考え、洞察し、自己を完結し東洋への回帰を図った近代人漱石。その生き様と世界を、西洋絵画との邂逅を通して明治の精神史の中にみごとに浮き彫りにした注目の書。
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目次
第1章 ロンドン留学と美術への関心
第2章 英国における世紀末芸術
第3章 日本の近代文学と美術
第4章 漱石作品の装幀と挿絵
第5章 「漾虚集」における《美》の世界
第6章 「草枕」と西洋美術
第7章 漱石の西洋美術鑑賞
第8章 漱石作品の中の西洋美術
終章 東洋美術への回帰
書誌情報
紙版
発売日
1993年12月27日
ISBN
9784061591103
判型
A6
価格
定価:1,025円(本体932円)
通巻番号
1110
ページ数
336ページ
シリーズ
講談社学術文庫
初出
備考参照
著者紹介
装丁・その他: 蟹江 征治(カニエ セイジ)