
現代の経済学
ゲンダイノケイザイガクケインズシュギノサイケントウ
- 著: 根井 雅弘

新古典派経済学の伝統的理論を否定し、20世紀の世界経済を変革したケインズ。画期的な学説となった彼の『一般理論』の核心に迫り、その思想を受けつぐケインジアンたちの理論と成果を説く一方、強力な批判勢力として立ちはだかったハイエク、フリードマンなどの主張も解説。現代経済学の潮流を明らかにして、今こそケインズの有効需要政策とシュムペーターの起業者精神が必要と唱える俊英の力作。
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目次
●第1章 1930年代のLSEとケンブリッジ
1 ケンブリッジ対LSE
2 「経済学の本質と意義」の出版
3 「貨幣論」から「一般理論」へ
●第2章 「一般理論」の衝撃
1 若きLSEの秀才の転向
2 IS/LM分析の登場
3 「一般理論」の核心とは何か?
4 受容から変容へ
●第3章 動揺するケインズ主義
1 ケインズとケインジアン
2 ケインズ主義の功罪
3 ケインジアンの愚見?
●第4章 ハイエクの復活
1 真の個人主義と偽の個人主義
2 社会正義の幻想
3 「競争」とは何か?
4 主観主義の徹底
●第5章 ケインズ主義はどこへ行くのか
1 主流派対カルドア
2 カレツキの復活
3 むすびに代えて
書誌情報
紙版
発売日
1994年07月04日
ISBN
9784061591325
判型
A6
価格
定価:812円(本体738円)
通巻番号
1132
ページ数
250ページ
シリーズ
講談社学術文庫
初出
『ケインズの悲劇』日本経済新聞社1990年刊行