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北一輝論
キタイッキロン
- 著: 松本 健一

昭和初期の国家主義運動の教典とされた『日本改造法案大綱』を発表、政界を揺るがす数々の事件に暗躍し、一九三六年の二・二六事件の黒幕として処刑された北一輝。著者は、新発見資料を縦横に駆使して、佐渡の多感な少年時代から、辛亥革命に始まる中国の革命運動に挺身した北一輝の足跡を辿り、その〈ロマン的革命家〉としての稀有の実像を造形した。昭和史の暗部をみごとに照射した会心の評伝。
目次
1 唯一者とその浪漫的革命
2 国体論伝説への照明――佐渡時代の思想と行動
浪漫的革命家の心情
暗殺からの逃亡――支那革命没入の意味
近代日本の陥穽――幸徳秋水と北一輝における中国認識
林儀作に関する覚書――幸徳秋水と北一輝のあいだ
南洋「佐渡村」の構想――鶴間春二と柏倉一徳
3 維新から「革命」へ――二・二六事件と維新思想
ナショナリズムの蘇生
不可視の恋
恋愛と革命について
〈大日本帝国〉の解体と北一輝
書誌情報
紙版
発売日
1996年02月09日
ISBN
9784061592148
判型
A6
価格
定価:1,265円(本体1,150円)
通巻番号
1214
ページ数
360ページ
シリーズ
講談社学術文庫
初出
72年3月、現代評論社より刊行。
収録作品
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作品名初出
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作品名
唯一者とその浪漫的革命
初出
『辺境』6号1971年4月号
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作品名
国体論伝説への照明
初出
『現代の眼』1970年9月号
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作品名
浪漫的革命家の心情
初出
『文学』1970年10月号
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作品名
暗殺から逃亡
初出
『現代の眼』1971年11月号
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作品名
近代日本の陥穽
初出
『朝日ジャーナル』1972年1月14日号
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作品名
林儀作に関する覚書
初出
『幸徳秋水全集』第8巻(明治文献刊)月報
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作品名
維新から革命へ
初出
『国文学・解釈と鑑賞』1971年12月号
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作品名
ナショナリズムの蘇生
初出
『週刊読書人』1971年1月25日号
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作品名
不可視の恋
初出
『現代の眼』1970年10月号
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作品名
恋愛と革命について
初出
『ピエロタ』1972年春季号