
現代のキリスト教
ゲンダイノキリストキョウ
- 著: 小田垣 雅也

近代の人間本位の神学は神の絶対性を見失わせて、20世紀のニヒリズムを生んだ。このためカール・バルトは再び神の側からの発想を取り戻した現代神学を構築した。本書はこの現代神学の古典時代から「神の死の神学」、西田哲学との共通点も指摘される「プロセス神学」、さらに中南米を中心とした「解放の神学」や米国起源の「フェミニスト神学」まで現代のキリスト教を興味深く説く書下ろし力作である。
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目次
【第1部 啓示と理性】
●第1章 上からの神学・中世と宗教改革期
●第2章 下からの神学・近代神学
・1 17世紀とルネサンス
・2 18世紀と理性の時代
・3 19世紀と自由主義神学 ほか
【第2部 現代のキリスト教】
●第3章 現代神学の古典時代
・1 反──近代の意味と限界
・2 絶対他者と実存
・3 キリストとイエス・解釈学と神学
●第4章 ポスト・モダーンとキリスト教 1
・1 1970年の意味とパラダイム論
・2 若者文化
・3 構造主義とポスト構造主義 ほか
●第5章 ポスト・モダーンとキリスト教 2
・1 「神の死の神学」と脱構築の神学
・2 暗黙知とメタ・パラダイム
・3 プロセス神学と西田哲学 ほか
●第6章 ネオ・ロマンチシズムの神学に向けて
・1 自然について
・2 ホモロゴス(Homologos)ということ
・3 共生とユーモア
書誌情報
紙版
発売日
1996年11月08日
ISBN
9784061592544
判型
A6
価格
定価:1,004円(本体913円)
通巻番号
1254
ページ数
332ページ
シリーズ
講談社学術文庫