西洋中世奇譚集成 皇帝の閑暇

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西洋中世奇譚集成 皇帝の閑暇

セイヨウチュウセイキタンシュウセイコウテイノカンカ

講談社学術文庫

西洋史の泰斗ジャック・ルゴフが「先駆的民俗学者」と呼んだティルベリのゲルウァシウスによる奇譚集。南フランス、イタリアを中心にイングランドやアラゴンなどの不思議話を129篇収録。幽霊、狼男、人魚、煉獄、妖精、魔術師……。奇蹟と魔術の間に立つ《驚異》は「人間と世界の在り方の反省へと、謙虚に誘う」神聖な現象だった。中世人の精神を知るために必読の第1級史料。(講談社学術文庫)


奇蹟と魔術の間に立つ《驚異》は教訓となる。幽霊、狼男、人魚、煉獄、妖精、魔術師……。ここに収録されたのは「科学的驚異」である。自然でありながら、理解を超えた真実が、中世人の精神を陶冶したのだ。


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目次


第一章 磁石
第二章 アグリジェントの塩
第三章 雪花石膏
第四章 エジプトの無花果の樹
第五章 生長して灰に帰するペンタポリスの果物
第六章 月の満ち欠けにしたがう石
第七章 三つの賜物
第八章 フルクトゥアールムの墓地
第九章 カミッサの窓
第一〇章 ル・ピュイの家々
第一一章 葉と果実を同時にふんだんにつける胡桃の樹
第一二章 肉市場の腐らない肉
第一三章 ヴェルギリウスの庭と青銅の喇叭
第一四章 さかさ空豆とその効用
第一五章 ポッツォリの浴場
第一六章 奸計を許さない穴あき岩
第一七章 司教ヨハネスと死者の魂
第一八章 地獄の門の幻視
第一九章 アウェルヌス湖
第二〇章 夜警を拒む塔
第二一章 黄金虫の戦い
第二二章 指一本で動かせるが全身をもっては動かせない岩
第二三章 エデッサにある主の御顔
第二四章 今一つの主の御顔
第二五章 ヴェロニカと呼ばれる主の御顔
第二六章 主の手紙と使徒聖トマスの手の効用
第二七章 パレスチナ海岸
第二八章 いくつかの石の効用
第二九章 ボアと呼ばれる蛇
第三〇章 熱砂
第三一章 エジプトの草
第三二章 火のように食料を料理する太陽の熱さ
第三三章 風のそよぎを克服するオリンポス山
第三四章 聖者が手袋のなかに閉じ込めた風
第三五章 服従によって花開く乾燥した杖
第三六章 だれも植えないのに生えてくる葡萄の樹
第三七章 ロデスタンの浅瀬
第三八章 飲んだものに力を回復させる水
第三九章 セルスールの湖
第四〇章 塩に凝固する海水
第四一章 聖コンスタンティヌスの日に現れる旌旗
第四二章 エギーユと呼ばれる岩
第四三章 貴婦人たちが現れる窓
第四四章 ビーバーの性質とその住居
第四五章 アンチポデス(対蹠人)とかれらの土地
第四六章 聖母像
第四七章 十字架上のわれらが救世主を信じた盗人の十字架
第四八章 けっして沸かない水
第四九章 岩に刻印を残した主の御顔

訳註
訳者解説
参考文献

書誌情報

紙版

発売日

2008年07月12日

ISBN

9784061598843

判型

A6

価格

定価:1,100円(本体1,000円)

通巻番号

1884

ページ数

304ページ

シリーズ

講談社学術文庫

電子版

発売日

2014年10月24日

JDCN

0615988400100011000R

初出

「皇帝の閑暇」(叢書「西洋中世奇譚集成」)は、1997年に青土社より刊行。

著者紹介

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