
情人
ジョウニン
- 著: 北原 武夫

「それから、仕事の合間を見て、男は週に3度は確実に女の部屋を訪れるようになった。」──還暦に近い作家と、27歳の女とはとても思えない、「ある稚い清々しさが漂っている女」との濃密な恋愛を、〈男〉と〈女〉という抽象化された存在として客観視し、男女の肉体と心理の微細な襞を追ってゆく。蠱惑的に揺れる女を描き尽くした北原武夫文学の達成点。第1部「霧雨」、第2部「黄昏」。
- 前巻
- 次巻
書誌情報
紙版
発売日
1999年12月10日
ISBN
9784061976924
判型
A6
価格
定価:1,320円(本体1,200円)
ページ数
256ページ
シリーズ
講談社文芸文庫
初出
本書は「北原武夫文学全集」第3巻(1975年1月小社刊)を底本とした。