のっぺらぼうのおじさん

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のっぺらぼうのおじさん

ノッペラボウノオジサン

 1年生から一人で読める童話シリーズ、「どうわがいっぱい」の新作です。
 夕方の公園で出会った、似顔絵描きののっぺらぼうのおじさん。
 「ぼく」は最初逃げようとしますが、勇気を出して、おじさんの顔を描いてあげることに。
 ちょっとこわいけれど、心あたたまるお話です。
 書籍・雑誌・広告で活躍中のイラストレーター、タムラフキコ氏の、雰囲気のある絵がぴったり合っています。

●あらすじ
 ある夕方。友だちの家から帰る途中、ぼくは公園で額縁を売っている露天を見つけた。
「あなたの にがおえ かきます 50えん」
と書いてある。
 安いので描いてもらうことにしたけど、おじさんはずっと下をむいたまま、顔も見ずに描くので、似顔絵はぼくにぜんぜん似ていない。
「おじさん、へたくそー。下ばかり見てないで、ぼくをよく見てかいてよ。」
 すると、おじさんは、
「そんなにいうなら、ぼうず、おまえがかいてみな。がようしじゃなくて、わしのかおにちょくせつかいてくれないか。」
と言って、顔をあげた……! 
 ぼくは全力で逃げようとしたけど、
「やっぱり、こわいのかー。」
というおじさんの声に、立ち止まった。
 ぼくは、よわむしじゃない! それに、こののっぺらぼうのおじさんは、そんなにわるい人じゃない気がする。
 ぼくは、ゆうきを出して引き返し、絵筆をとって、おじさんの顔を描きはじめた--。

※1年生漢字のみ使用。ルビつき


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書誌情報

紙版

発売日

2014年05月16日

ISBN

9784061981997

判型

A5

価格

定価:1,210円(本体1,100円)

ページ数

80ページ

シリーズ

どうわがいっぱい

著者紹介

作: そうま こうへい(ソウマ コウヘイ)

1945年、岡山生まれ。慶応大学法学部卒。コピーライター、絵本作家。1996年、『ひらがなあいうえお』『カタカナアイウエオ』(講談社)で絵本デビュー。他の作品に、『もしもぼくがあかちゃんだったら』(講談社)、『ぼくのおとうさんははげだぞ』(架空社)、『どうぶつかぞく』(さくらももこ絵、小学館)、『なきむしなっちゃん』(講談社)などがある。

絵: タムラ フキコ(タムラ フキコ)

長野県飯田市生まれ。イラストレーター。京友禅工房、アニメーション背景会社などを経て、2006年からイラストレーターとして活動。2005年チョイス入選。2006、2007年TIS入選。書籍の装画、雑誌・広告イラスト等で、幅広く活躍中。