
宗教の時代とは何だったのか
シュウキョウノジダイトハナンダッタノカ
- 著: 島田 裕巳
さまよえる日本の魂はどこへ行くのか。
あの「宗教ブーム」の喧噪は何だったのか。宗教テロリズムの萌芽は、オウム教団の崩壊ではなくならない。日本人の心の危機を徹底的に描き出す!
共同体が問題をかかえていれば、理想社会のモデルやサンガであるという前提が崩れる。そこから、問題の原因を組織ではなく個人に求める傾向が生まれる。問題が存在することを認めず、問題を感じた人間こそ「問題である」ととらえることによって、問題そのものが消滅してく。共同体のメンバーは、自分はまだ我執や煩悩にとらわれた未熟な人間であるととらえることによって、問題を指摘して問題視されることを避けるようになっていく……。
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書誌情報
紙版
発売日
1997年03月14日
ISBN
9784062077927
判型
四六
価格
定価:1,650円(本体1,500円)
ページ数
223ページ