木瓜の夢

木瓜の夢

モッコウノユメ

文芸(単行本)

武士の論理か女子(おなご)の情か――。
織田木瓜の旗印のもと、故郷の山河を駆けめぐった日々――。歴史に生きた男と女を流麗な筆致で綴った短編小説集。
直木賞・女流文学賞受賞作家が描く抒情あふれる短編歴史小説。

おかるは、西も東もわからない少女ではない。最愛の夫勘平と甘い生活を送ってきた。それがいまにわかに引き離されて、見知らぬ男たちの相手をさせられるのである。その心身の葛藤は並大抵ではあるまい。……(略)
武士は、申し分けが立たないといって腹を切る。おかるは腹を切る代りに、体を売るのである。──(『おかる』より)


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書誌情報

紙版

発売日

1998年04月23日

ISBN

9784062091497

判型

四六

価格

定価:1,980円(本体1,800円)

ページ数

244ページ

初出

収録作品参照

収録作品

  • 作品名

    木瓜の夢

    初出

    『歴史ピープル』1997年1月増刊号

  • 作品名

    菅沼十郎兵衛の母

    初出

    『歴史ピープル』1995年6月増刊号

  • 作品名

    岡崎異変

    初出

    『歴史ピープル』1998年1月増刊号

  • 作品名

    千姫脱出

    初出

    『歴史ピープル』1997年10月増刊号

  • 作品名

    おかる

    初出

    『歴史ピープル』1995年12月増刊号

  • 作品名

    鴨川に映る夢

    初出

    『問題小説』1997年7月号

著者紹介