涙、らんかんたり

涙、らんかんたり

ナミダランカンタリタケダカツヨリノツマ

文芸(単行本)

なぜ滅びゆく婚家に殉じたのか?
悲運の夫を愛し、信じ、天目山に散った北条の女(むすめ)・咲姫がたどる波乱の生涯。
新しい武田勝頼像に迫る書下ろし歴史小説

勝頼夫人については、韮崎(にらさき)の武田八幡に奉納した彼女の願文から人間像をつくりあげた。
願文には、勝頼に対する一途な愛が溢れている。それゆえ勝頼と生死を共にしたのであろうが、歴史の上では珍らしい。(中略)
恐らく勝頼も、甲相同盟が破綻したとき、正室に戻るように勧めたと思われる。
だが彼女は自分の意志で勝頼のもとに止まった。(中略)夫に殉じるのが彼女の意志であり、希(ねが)いであった。――「あとがきに代えて」より


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書誌情報

紙版

発売日

1999年03月19日

ISBN

9784062095686

判型

四六

価格

定価:2,090円(本体1,900円)

ページ数

286ページ

著者紹介