沈黙野

沈黙野

チンモクヤ

文芸(単行本)

元勤務医が暴く大学病院の許されざる実態!
権力闘争、企業との癒着、医療ミス隠蔽……。俗物が蠢めく医師の世界で優先されるのは医療ではない。もはや絶命寸前の大学病院の病巣に鋭くメスを入れる問題作。

病巣があっても症状がでない脳の部分を沈黙野という。大学病院の医者たちは旧弊に流され、自ら改革を拒否し、大学内部には寂寥たる沈黙野が広がっている。しかし、市場開放という名の巨大な波は、銀行、証券会社を呑み込み、いまや医療の世界にも近づいている。日本の医療が崩壊する前に警鐘となる小説を書きたかった。ここに書いたことは近い将来必ず起こることだ。それでも彼らはその日まで沈黙を続けるつもりなのだろうか。──米山公啓


  • 前巻
  • 次巻

書誌情報

紙版

発売日

2000年02月28日

ISBN

9784062098953

判型

四六

価格

定価:1,980円(本体1,800円)

ページ数

320ページ

著者紹介