怖がらないで、生きようよ―がんと共生する医師のポジティブ・ライフ

怖がらないで、生きようよ―がんと共生する医師のポジティブ・ライフ

コワガラナイデイキヨウヨガントキョウセイスルイシノポジティブ・ライフ

乳がん手術・離婚、そして再発・転移……
それでも、どっこい私は生きている!

乳がんになってからの15年、がんと無理に闘わず、かといって逃げもせず、自然体で生きてきた。医師ならではの抗がん剤副作用対策、イメージトレーニングの効果や代替療法、暮らしの工夫の数々も語る。

初めて乳がんと知ったとき、そして手術の直後は何度も死の影におびえたはずなのに、15年たった今は同じ自分とは思えないほど落ち着いた自分がいる。
そう長くは生きられないかもしれない……。しかし負け惜しみではなく、今は15年前に初めてがんと対峙したときと比べ、死は恐いものではなくなっている。
人は誰だって死ぬのだ。がん患者であろうがなかろうが、生きていられるのは死の瞬間までで、永遠に生きつづけることはできないのだ。人生の長い、短いは関係ない。死の瞬間までは人間として私らしく、しっかりと生きていかなければならない。
死が射程距離に入った今、よく死ぬことはよく生きることだという言葉を実感できる。――(本文より)


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目次

第1章 まさか、乳がんが転移するなんて!
第2章 1987年夏、乳がんがみつかった
第3章 手探りしながら、術後の不安を乗り越える
第4章 医師として、乳がんに育てられる
第5章 がん患者を本当に救えるのは誰だろう
第6章 自分を生きはじめた女性たち、家族たち
第7章 2000年秋、胸骨に転移した!
第8章 再発・転移してからの人生に願いを込める
第9章 乳がん治療はどのように行われてきたか
第10章 2002年、PET検査で新たな転移が見つかった
第11章 がん患者はいかに癒され、安らぎを得ていくか
第12章 生ある限り、がんと闘い、共存する幸せ

書誌情報

紙版

発売日

2002年09月19日

ISBN

9784062113533

判型

四六

価格

定価:1,760円(本体1,600円)

ページ数

248ページ

初出

備考参照

著者紹介