パックス・ブリタニカ(下)

パックス・ブリタニカ(下)

パックスブリタニカダイエイテイコクサイセイキノグンゾウ

繁栄の頂点に忍び寄る嵐の前兆とは!
超ロングセラー、待望の邦訳完結

「見よ、昨日のわが栄華はすべて、ニネヴェやティルスとひとつになる――」盛者必衰を予言した詩人キップリングの「退場の歌」は、即位記念祭でわく帝国の自信過剰と狂騒状態を戒めた。その警告どおり、大英帝国の平和は世界各地でほころび始めていた。

インドの北西国境、マーダンの山地では、英国陸軍移動守備隊の兵士が、紛争が頻発する国境地域を絶えず監視している。山襞に隠れて前哨拠点が点在し、御しにくい現地部隊と偵察隊のあいだで断続的に銃撃戦が起きる――ひと握りの英国人士官がシーク教徒、ドグラ族、パサン人の兵士を率い、帝国最前線の高みにあって、緊急事態に備えつづけていた。――<「第16章 難題と挑戦」より>


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書誌情報

紙版

発売日

2006年10月26日

ISBN

9784062132640

判型

四六

価格

定価:2,420円(本体2,200円)

ページ数

426ページ

著者紹介