
世界一の映画館と日本一のフランス料理店を山形県酒田につくった男はなぜ忘れ去られたのか
セカイイチノエイガカントニホンイチノフランスリョウリテンヲヤマガタケンサカタニツクッタオトコハナゼワスレサラレタノカ
- 著: 岡田 芳郎
昭和24年、山形県酒田市に開業した「グリーン・ハウス」という映画館をご存じでしょ
うか。映画評論家・淀川長治氏をして「世界一の映画館」と言わしめた伝説の映画館です。
では、同じく酒田市にある「ル・ポットフー」というフランス料理店はご存じですか。こ
れまた、昭和40年代から50年代にかけて、開高健、丸谷才一、山口瞳らの食通たちの絶賛
を浴びた「日本一のフランス料理店」です。そして、この映画館とレストランの支配人と
して腕をふるったのが、本書の主人公、佐藤久一です。
しかし、佐藤久一の名前を出すと、地元酒田の人たちの多くは顔を曇らせます。それは
いったい、なぜなのでしょうか。あの忌まわし出来事を思い出させるからなのでしょうか──。
東北地方の一地方都市を舞台に、客に奉仕することと恋をすることに無情の情熱を抱い
た男の生涯をたどる、まったく新しいタイプのノンフィクション作品です。
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書誌情報
紙版
発売日
2008年01月19日
ISBN
9784062143608
判型
四六
価格
定価:1,870円(本体1,700円)
ページ数
294ページ
著者紹介
(おかだ・よしろう) 1934年、東京都生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。 56年、電通入社。コーポレート・アイデンティティー室長を経て、電通総研常任監査役を 務め、98年、退職。70年の大阪万博では「笑いのパビリオン」を企画。80年代は電通のCI ビジネスで指導的役割を果たしました。 著書に、『社会と語る企業』(電通)、『観劇のバイブル』(太陽企画出版)、詩集『散 歩』(思潮社)など。共訳書に『アメリカの心──全米を動かした75のメッセージ』(学 生社)があります。