影について

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影について

カゲニツイテ

講談社文芸文庫

空襲、焼け跡のバラック生活など、敗戦前後の厳しい状況、さらに複雑な家庭環境のなか、少年らしい健気さ、腕白さをもって過ごした前橋での日々。この少年期の<原風景>を基点に、映画館の看板書きの助手時代、画家への修業と上京、そして現在へと至る自伝的連作短篇。色、光、形、影など、画家としての本領を発揮した構成で、記憶のなかの小さな風景がドラマとして動き出し、飄逸な味わいを生む傑作集。


少年期の<原風景>から織りなされる珠玉の連作短篇。

空襲、焼け跡のバラック生活など、敗戦前後の厳しい状況、さらに複雑な家庭環境のなか、少年らしい健気さ、腕白さをもって過ごした前橋での日々。この少年期の<原風景>を基点に、映画館の看板書きの助手時代、画家への修業と上京、そして現在へと至る自伝的連作短篇。色、光、形、影など、画家としての本領を発揮した構成で、記憶のなかの小さな風景がドラマとして動き出し、飄逸な味わいを生む傑作集。

角田光代
たしかに私たちは、かなしんでいるときにその感情にかなしみという名をつけない。屈辱を感じているときに、踏みつけられたような胸の痛みを屈辱と名づけない。すべての言葉はあとづけなのだ。(中略)この一連の小説には、光を放つような「いのち」があり、思いを内含した「情景」があり、視点を軸にした膨大な時間の流れがある。――<「解説」より>


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目次

色について
その一・撃たれた日
その二・浮いた日
光について
その一・蝉の息
その二・天の川
形について
その一・銀杏
その二・香菜
音について
その一・クジラ
その二・オタマジャクシ
影について
その一・犬
その二・接吻
白について
その一・マキ
その二・カヨ
点について
その一・ババッ川
その二・あら川
著者から読者へ

書誌情報

紙版

発売日

2008年01月12日

ISBN

9784062900003

判型

A6

価格

定価:1,540円(本体1,400円)

ページ数

272ページ

シリーズ

講談社文芸文庫

電子版

発売日

2014年03月28日

JDCN

0629000000100011000C

初出

底本:新潮社刊『影について』’93年11月。

収録作品

  • 作品名

    色について

    初出

    『新潮』’91年1月号

  • 作品名

    光について

    初出

    『新潮』’89年1月号

  • 作品名

    形について

    初出

    『新潮』’89年9月号

  • 作品名

    音について

    初出

    『新潮』’90年8月号

  • 作品名

    影について

    初出

    『新潮』’92年2月号

  • 作品名

    白について

    初出

    『新潮』’93年7月号

  • 作品名

    点について

    初出

    『新潮』’93年10月号

著者紹介

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