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円の誕生 近代貨幣制度の成立
エンノタンジョウキンダイカヘイセイドノセイリツ
- 著: 三上 隆三

「両」から「円」へ。大改革はなぜ成功したのか。
近代日本経済の草創と世界市場への参入を、「貨幣」から見た幕末維新史。
「円」は、開国から維新にいたった日本の「世界経済への参入」を象徴する通貨単位である。両・分・朱という四進法の貨幣から十進法の円貨幣へ、なぜスムーズに移行できたのか。江戸期の複雑な「三貨制度」や列強との厳しい通商交渉を通じて、自力で近代化を進めてきた日本経済の実力と、新単位「円」誕生の秘密を探る。貨幣から見た幕末維新史の名著。
※本書の原本『円の誕生――近代貨幣制度の成立〔増補版〕』は、1989年、東洋経済新報社より刊行されました。
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目次
第1章 開題
円の平価/改正新貨条例/円貨幣制度と問題点
第2章 江戸時代の貨幣制度と貨幣的経済
三貨制度/「米遣いの経済」から「金遣いの経済」へ/計数貨幣としての銀貨
第3章 外国貨幣との交渉
洋銀1枚=一分銀1枚/同種同量の原則/洋銀100枚=一分銀311枚
第4章 円の由来
明治新貨幣制度/銀本位制度の外生的根拠と内生的根拠
第5章 円の誕生
金本位制度への旋回/一円銀貨と一円金貨/両から円へ/洋銀と一分銀
終章 円金本位制度の確立
補論 円の系譜
書誌情報
紙版
発売日
2011年01月14日
ISBN
9784062920308
判型
A6
価格
定価:1,265円(本体1,150円)
通巻番号
2030
ページ数
384ページ
シリーズ
講談社学術文庫
初出
原本「円の誕生―近代貨幣制度の成立〔増補版〕」は、1989年、東洋経済新報社より刊行された。