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人生の目的
イツキヒロユキノベリスクジンセイノモクテキ
- 著: 五木寛之
人生の目的は、「自分の人生の目的」をさがすことである。自分ひとりの目的、世界中の誰ともちがう自分だけの「生きる意味」を見出すことである。(本文より)──冒頭の、1977年に東京の団地で起きた、父親と小学生二人の心中事件に対する思いに始まり、肉親や金銭、信仰、絆などの話を経て、著者は「出会うためには、生きなければならない」という考えに到達する。「他力」の思想にも通じる、人生を見つめ直すための書。
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目次
なぜいま人生の目的か
胸につきささる事件のこと
あたりが暗くなってきたという感覚
なぜ自殺者が劇的に急増したか
雨にも負け、風にも負け、それでも生きつづける
人生に目的はあるのか
人間とは不自由な存在である
才能が開花するのも運命ではないか
他
肉親について
絆は人間にとって厄介なものか
これからは手に職をつけるのがいちばんだ
若さは常に残酷で身勝手なものである
肉親の消滅を願う自分の浅ましさ
世間の絆から解放される道
他
金銭について
五十一円から八十円への人生
ふたたび〈貧乏〉の時代がやってくる
金のために身を屈する人間は金を憎む
どこまでも人間でいたいから金を浪費する心理
つよく夢みれば実現するか
他
信仰について
自己に自信をもつということ
日本人の罪の意識は深く長い
性のタブーを超えて
仏の教えは誰のためにあるのか
すべての人間にできること
他
わが人生の絆
こころの絆
セイタカアワダチ草の眺め
大和に咲く異邦人の運命
小学校の教師だった父と母
郷里を離れ、野心にみちて朝鮮半島へ
坂の上の雲をめざして
満州の丘に立ちて
地平線に沈む夕日
敗戦で崩れ去った父の野心
内地での生活
深いため息をつく父
坂道をくだってゆくとき
親が子に伝える大事な遺産
学校の絆
転校生という烙印を背負って
肉体的な記憶という学習
新しいデモクラシーの旗印のもとに
男性中心の教育のなかで
二度目の、坂の上の雲をめざして
他
あとがきにかえて
書誌情報
電子版
発売日
2014年02月28日
JDCN
0642139400100011000O