完全講義:リフレ戦記――アベノミクスはなぜ勝利できたのか――
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完全講義:リフレ戦記――アベノミクスはなぜ勝利できたのか――

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異次元の金融緩和で円安・株高が進み、景気回復が感じられるようになってきた。アベノミクスの効果である。だが、インフレ目標の導入と金融政策によるデフレからの脱却は、すでに20年前からリフレ派学者たちによって主張されていた。それが、第2次安倍政権になってにわかに政策の中核に位置づけられたのは、なぜなのか。早くからリフレの正しさを訴え続けてきた二人の学者が、アベノミクスが勝利するまでのドラマを語り尽くす。


異次元の金融緩和によって円安・株高が進み、一部では賃上げも始まって景気回復が感じられるようになってきた。アベノミクスの効果である。だが、インフレ目標の導入と金融政策によるデフレからの脱却は、すでに20年前からリフレ派学者たちによって主張されていた。それが、第2次安倍政権になってにわかに政策の中核に位置づけられたのは、なぜなのか――。
リフレを早くから唱え、その正しさを訴え続けてきた二人の学者が、アベノミクスが生まれ、そして俗論を排して勝利するまでの歴史、そこで繰り広げられたドラマ、確執を語り尽くす。


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目次

第1章 アベノミクスはこうして生まれた
■「ルーツ」としての高橋教授
■もう一人の「ルーツ」
■安倍首相の金融政策理解は本物か
第2章 リフレーションに歴史あり
■論争勃発
■日銀が犯した「バブル退治の失敗」
■「勝利宣言」の意味
■リーマンショック後の金融政策で、リフレの正しさは証明されていた
第3章 動かした人、動かせなかった人、わからなかった人
■日銀審議委員は素人の集まりか
■竹中平蔵の評価
■アベノミクスを育てた秘密勉強会
■政治の動かし方
■リフレと失業率の重要な関係
■コストパフォーマンスで考えても金融政策が有効
■サポーターたち
第5章 批判とリスク
■国債暴落説
■「いったい、何が問題なんだ?」
■管理通貨制度の基本も知らずに批判する有名経済学者
■最大のリスクは消費税引き上げ
■財務省の出方次第か

書誌情報

電子版

発売日

2013年08月16日

JDCN

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著者紹介

著: 高橋 洋一(タカハシ ヨウイチ)

嘉悦大学教授。1955年生まれ。東京大学理学部数学科、経済学部経済学科卒。80年に大蔵省(現財務省)入省。プリンストン大学客員研究員、内閣府参事官、総務大臣補佐官、内閣参事官などを歴任。2007年に「霞が関埋蔵金」の実態を公表し、オール霞が関を敵に回す。08年に退官。現在は政策コンサルティング「政策工房」会長。 プリンストン大学時代には、ベン・バーナンキ(現FRB議長)の薫陶を受け、小泉政権では竹中平蔵総務大臣のブレーンとして活躍した。アベノミクスの目玉である「インフレ・ターゲティング」の導入を早くから主張し続けてきた、いわゆる「リフレ派」経済学者の一人でもある。 『さらば財務省!』『財務省が隠す650兆円の隠し資産』(いずれも講談社)、『日本経済の真相』(中経出版)など多数の著書がある。

著: 若田部 昌澄(ワカタベ マサズミ)

早稲田大学政治経済学術院教授。1965年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒、同大学院、トロント大学経済学大学院博士課程満期退学。専門は経済学史。2010年『危機の経済政策』(日本評論社)で第31回石橋湛山賞を受賞。著書はほかに『改革の経済学』(ダイヤモンド)、『もうダマされないための経済学講義』(光文社新書)、『リフレが日本経済を再生させる』(共著、中央経済社)、『経済学者たちの闘い[増補版]――脱デフレをめぐる論争の歴史』(東洋経済新報社)、『解剖アベノミクス』(日本経済新聞出版社)などがある。

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