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春、死なん
ハルシナン
- 著: 紗倉 まな

老い、父と母、母と娘、男と女、「私」と誰か。
どれもありふれた光景のはずなのに、どうして、こんなにも新鮮なんだろう。
高橋源一郎
蔑みながら羨む。母という女を娘は否が応でも生きる指針にしてしまう。
怖くて見られない心の奥を素手で掴まれた。
中江有里
現役人気AV女優が描く「老人の性」と「母の性」――、濃密な文章で綴られた衝撃作!
「春、死なん」
妻を亡くしたばかりの70歳の富雄。理想的なはずの二世帯住宅での暮らしは孤独で、何かを埋めるようにひとり自室で自慰行為を繰り返す日々。そんな折、学生時代に一度だけ関係を持った女性と再会し……。
「ははばなれ」
実母と夫と共に、早くに亡くなった実父の墓参りに向かったコヨミ。専業主婦で子供もまだなく、何事にも一歩踏み出せない。久しぶりに実家に立ち寄ると、そこには母の恋人だという不審な男が……。
人は恋い、性に焦がれる――いくら年を重ねても。揺れ動く心と体を赤裸々に、愛をこめて描く鮮烈な小説集。
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書誌情報
紙版
発売日
2020年02月27日
ISBN
9784065185995
判型
四六
価格
定価:1,540円(本体1,400円)
ページ数
162ページ
初出
「春、死なん」…「群像」2018年10月号、「ははばなれ」…「群像」2019年12月号。
収録作品
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作品名初出
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作品名
春、死なん
初出
『群像』2018年10月号
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作品名
ははばなれ
初出
『群像』2019年12月号
著者紹介
紗倉まな(さくら・まな) 1993年千葉県生まれ。工業高等専門学校在学中の2012年にSODクリエイトの専属女優としてAVデビュー。15年にはスカパー! アダルト放送大賞で史上初の三冠を達成する。著書に小説『最低。』『凹凸』(いずれもKADOKAWA)、エッセイ集『高専生だった私が出会った世界でたった一つの天職』(宝島社)『働くおっぱい』(KADOKAWA)スタイルブック『MANA』(サイゾー)がある。