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会いに行って 静流藤娘紀行
アイニイッテセイリュウフジムスメキコウ
- 著: 笙野 頼子

師匠は私を作家にしてくれた
二度目に会った時はお骨になっていた
苦節の十年、彼はずっと後ろに「いて」くれた
私淑する宇宙的私小説作家・藤枝静男。その深淵を新エピソードとともに読み解く。
他の誰にも書けない、敬慕の情に満ちた「師匠説」。
師匠!師匠!
戦争、拷問、結核を超え
キリストもマルクスも彼は信じない
仏像を床の間に置き天皇を叱る
一日に四百人の眼球を診察し
茶碗が空を飛ぶ私小説を書いた
Ⓒ笙野頼子
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書誌情報
紙版
発売日
2020年06月18日
ISBN
9784065190708
判型
四六
価格
定価:2,200円(本体2,000円)
ページ数
306ページ
電子版
発売日
2020年06月17日
JDCN
06A0000000000205861I
初出
『群像』2019年5月号、7月号、9月号、11月号、12月号
著者紹介
1956年三重県生まれ。立命館大学法学部卒業。'81年「極楽」で群像新人文学賞受賞。選考委員の藤枝静男に絶賛される。'91年『なにもしてない』で野間文芸新人賞、'94年『二百回忌』で三島由紀夫賞、同年『タイムスリップ・コンビナート』で芥川龍之介賞、2001年『幽界森娘異聞』で泉鏡花文学賞、'04年『水晶内制度』でセンス・オブ・ジェンダー大賞、'05年『金毘羅』で伊藤整文学賞、'14年『未闘病記―膠原病、「混合性結合組織病」の』で野間文芸賞をそれぞれ受賞。