一瞬の風になれ

「速くなる」
――ただそれだけを目指して走る。
白い広い何もない、虚空に向かって……。

春野台高校陸上部。とくに強豪でもないこの部に入部した2人のスプリンター。ひたすらに走る、そのことが次第に2人を変え、そして、部を変える――。「おまえらがマジで競うようになったら、ウチはすげえチームになるよ」思わず胸が熱くなる、とびきりの陸上青春小説、誕生。

第28回吉川英治文学新人賞受賞
2007年本屋大賞受賞

最新刊情報

一瞬の風になれ（６）＜完＞

発売日：2010年05月17日

累計１００万部を達成した大人気青春小説を完全漫画化！　主人公・神谷新二はエースストライカーの兄に憧れ、中学までサッカーに打ち込んできた。しかし自分の才能の無さを痛感し、高校入学と同時にサッカーをやめてしまう。夢を失い、漫然と過ごしていたある日、新二は幼なじみの天才スプリンター・一ノ瀬連の走りを目の当たりにする。その速さに魅了された新二は、連に誘われるまま陸上部に入部し、走る楽しさに目覚めていく。

春高は４継リレーで県大会を突破する。次の南関東大会では根岸に代わり、鍵山がリレーの１走を走ることになるが、怪我から復帰したばかりの鍵山はバトンの技術もつたなく、リレーメンバーの間には鍵山への不信感が芽生え始めてしまう。そんな時、根岸が新二達を叱咤激励するかのように夢を語る。それは４継リレーで総体優勝を目指す大きな大きな夢だった！！