伊勢神宮 魅惑の日本建築
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伊勢神宮と日本美

イセジングウトニホンビ

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神宮はいかにして日本美の象徴となったのか 明治初年、「茅葺きの納屋」とされた伊勢は、20世紀に入り「日本のパルテノン」として世界的評価を受ける。民族意識、モダニズム、建築進化論の交錯を読解する

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伊勢神宮と日本美
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伊勢神宮と日本美

発売日:2013年04月11日

節ひとつない檜材で20年ごとに建て替えられてきた伊勢神宮。その清浄で質素で力強い姿は、日本人の魂の原風景である。伊勢神宮こそが、「日本古来」の建築の原型であるとの主張がなされてきた。明治以降、国家神道となったことにより、その言説はますます強くなった。現代でさえ、古代住居の復元時に伊勢神宮にその形を求めることもある。江戸から現代に書かれた資料を徹底的に読みとき、神宮の本当の姿を解明する。 「伊勢神宮……世界的観点からみて古典的天才的な創造だ」ブルーノ・タウト 「日本固有の社殿には斗きょうもなく……極めて質素である」伊東忠太 「上代より伝へ来つた様式のまゝ天武天皇の時に再営せられたもの」関野貞 江戸時代~現代まで、日本はこの建物に何を見てきたのか? 節ひとつない檜材による伊勢神宮の神殿。その清浄で質素な姿は、仏教伝来以前の建築の原型であると主張されてきた。宣長、伊東忠太、タウト、天心、磯崎新……。「天地根元造」説、「南方」説、「長江」説、「雲南」説……。多くの研究者が、変化する時代、文化、社会状況の中で多様な説を展開した。徹底的な資料の解読で、神宮の本当の姿に肉薄する。 こんどの本では、自分なりの神宮像もうちだしている。そのなりたちに関する、歴史的な見とおしも、書ききった。傍観者席の安全地帯からは、足をふみはずしている。……この本を読んで、私とはちがう神宮論をくみたてることも、できなくはないだろう。読者が、それぞれの判断で、べつの読みときをこころみても、べつにかまわない。私の本は、読んだ人が自分なりの神宮論をひねれるところまで、つれていく。その案内役も、はたせているはずである。――<「まえがき」より> ※本書の原本『伊勢神宮 魅惑の日本建築』は、2009年に小社より刊行されました。

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