
電子あり
警視庁捜査二課
ケイシチョウソウサニカ2
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小説・実話の垣根を越えて、これまで書かれた刑事ストーリーの常識を覆す衝撃のノンフィクション 世界有数の大都市・東京の犯罪を摘発する巨大捜査機関・警視庁。 人生をかけて巨悪と闘ってきた名物刑事を待ち受けていた結末は不可解な辞職劇だった──。 管理官は真剣な顔で口を開きました。 「萩生田さん、やってもらいたい事件があるんです。捜査二課長命令です。外務省の内閣官房報償費の事件です。萩生田さんの班でどうしてもやってほしいんですよ」 上から降りてくる“頼まれ事件”は嫌だし、渋谷署の事件を放り投げて他の事件にとりかかるなんて気持ちにはなれませんでした。 「無理ですね。そんなことをしたら渋谷署に怒ら れますよ。それに何で俺なの?他の班だってあるじゃない。お断りですよ」 私はまだ、この事件の大きさにピンときていなかったのです。 (本文より)