
言志四録
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本書は、江戸時代後期の林家の儒者佐藤一斎の、42歳から80歳にかけての、前後40年にわたる思索の賜物と言われる「言志四録」のうち、その第1巻たる「言志録」をを上梓するものである。変革期に於ける人間の生き方に関する問題意識で貫ぬかれたこの語録集は、幕末から明治にかけて多くの人々に影響を与え、西郷隆盛も自己の座右の書としていたと言われており、今日なお修養の糧として、また処世の心得として得難き書である。
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最新刊情報
言志四録(4) 言志耋録
発売日:1981年12月08日
心を苦しめ、思慮分別に悩んで始めて本当の智恵が現われるものであり、安らかに生活している時は、思慮の力が埋れてしまっている。このことは丁度、苦いものは薬になり、甘いものは毒となるようなものである。婦女子を訓戒するには、まず恕即ち思いやりのことばを先にかけ、次に厳格なことばで結ぶようにするがよい。小人を訓戒するには、まず厳格なことばでぴりっとさせ、次に思いやりのことばをかけてやるがよい。(本文より)