虫姫 御書物同心日記
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御書物同心日記 虫姫

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直木賞作家の新米司書物語、好評第3弾! 本の楽しさと江戸情緒を綴る7編 何百年も生きる将軍家御文庫の蔵書、それぞれに物語がある。 非番の新米同心丈太郎は、古本屋になりすまし、木場の旦那の家へ本の買い取りに出かける。ところが驟雨に見まわれ、雨宿りをした杉皮葺きの一軒家で虫姫に出会う。 無性に本の顔が見たくなった。 朝からずっと、ほとんど口を利かずに、表具師の手の動きを見つめている。 2日3日は丈太郎も物珍しく、また緊張もしていたが、4日5日とたつにつれ、いささか飽きてきた。書物を手にし、書物を見、書物の匂いを嗅げないのが、つらい。書物の禁断症状である。―――(本文より)

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御書物同心日記 虫姫
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御書物同心日記 虫姫

発売日:2005年06月15日

江戸城内にある紅葉山御文庫(将軍家の蔵書)を管理する御書物方、新米同心の東雲丈太郎。書物が好きで好奇心旺盛、書物に関係があるとなるとどんな些細なことにでも首を突っ込みたくなる丈太郎は、次々と不思議な事件に巻き込まれる。年の瀬に丈太郎が懇意の古本屋に頼まれて払い出しの古書を買い付けに行った顛末を描く表題作ほか、江戸の歳時、風俗を巧みに織り込みながら温かな人情を描く短編シリーズ第三弾(講談社文庫)。 またも怪事件発生か!?丈太郎、江戸を奔(はし)る 不浄門前の櫓(やぐら)で、もののけに憑かれたかと思うと、雨宿りの礼に訪れた家で、ならず者に襲われる。潮干狩りに遊びに出ると、今度は刀を振り回す酔っぱらいが目前に迫り……と新米同心・丈太郎の周りでは、今日もやっかいな事件が頻発する――。江戸を舞台に市井の人々の温かい人情を描く好評シリーズ第3弾。

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