
三木紀人 徒然草
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『徒然草』は鎌倉末期の草庵歌人兼好の随筆。全244の章段から成る。その中には、人生論あり、都鄙の珍しい逸話あり、古きよき時代をしのばせる故実への考証あり、多彩をきわめる。作品世界は兼好の心の動きのままに展開されるが、随所に鋭い批評眼が光り、みずみずしい情感が流れる。成立後しばらくは埋もれていたが近世以後、無数の読者に迎えられ、日本の代表的古典として評価される。本巻は第46段までを扱う。(全4冊)
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最新刊情報
徒然草(四)
発売日:1982年06月08日
兼好は自在に、さまざまの話題にふれ、『徒然草』という独自の世界をくりひろげてきたが、この中で、みずからの行為をあまり語らなかった。しかし、彼は第238段で珍しく自賛のことどもを七つも並べ、第243段では、幼時の体験父とのやりとりを回想してさりげなく筆を置く。余韻の残る閉じ方である。本巻は、第183段から終章までをたどり、作者・作品についての解説、兼好の年譜、参考文献一覧を付す。(全4巻完結)