藤原行成「権記」全現代語訳(上)
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藤原行成「権記」全現代語訳

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『権記』は、平安中期、九条流藤原氏の嫡流で三蹟の一人と称される藤原行成の日記である。青年期は不遇であったが、長徳元年(九九五)、蔵人頭に抜擢されて以降は、一条天皇や東三条院、藤原道長の信任を得、側近の能吏として順調に累進してゆく。日々の宮廷の政治・儀式・秘事が細かく記され、貴族の多忙な日常が見える第一級史料、初の現代語訳。 一条天皇・藤原道長の側近として多忙極まる日常的政務 能吏による平安宮廷詳細日記 『権記』は、平安中期、九条流藤原氏の嫡流で三蹟の一人と称される藤原行成の日記である。青年期は不遇であったが、長徳元年(九九五)、蔵人頭に抜擢されて以降は、一条天皇や東三条院、藤原道長の信任を得、側近の能吏として順調に累進してゆく。日々の宮廷の政治・儀式・秘事が細かく記され、貴族の多忙な日常が見える第一級史料、初の現代語訳。 行成の日記である『権記』の名は、極官の権大納言による。『行成卿記』ともいう。(中略)特に蔵人頭在任中の活動が詳細に記されており、当時の政務運営の様相や権力中枢・宮廷の深奥を把握するための第一級の史料である。――<「はじめに」より>

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藤原行成「権記」全現代語訳(下)
最新刊情報

藤原行成「権記」全現代語訳(下)

発売日:2012年02月10日

平安中期の能吏・藤原行成が残した日記の現代語訳、上・中巻に続く最終巻。行成は一方では小野道風・藤原佐理と並んで三蹟と称される能書家、また一方では役人として権力中枢の実態や宮廷深奥の動きなどを丹念に記録、その日記は平安の政治体制を知るための第一級史料として大きな価値を持っている。本巻では、一条天皇崩御、三条天皇即位を中心として平安最盛期の宮廷の政治的動きや儀式・行事の実態などが詳細に綴られている。 藤原行成が記した日記『権記』は、昇進の末の極官「権大納言」にちなんでいるが、今に残されているのは鎌倉期に書写された伏見宮本『行成卿記』という写本である。これは現在22巻が伝わっているものの、実際に行成が書き残したのはそれをはるかに上回る量と考えられる。 一条天皇と藤原道長、また中宮定子・彰子や東三条院に近侍し、宮廷の政務・儀式・行事の運営など激務をこなしながら、行成がその顛末・次第を詳細に書き留めたのは、ひとつには儀式書をまとめる基にするためだったとも見られ、実際にさまざまな部類記を整理していた。 一方では小野道風・藤原佐理と並んで三蹟と称される能書家、また一方では役人として権力中枢の実態や宮廷深奥の動きなどを丹念に記録、その日記はいま歴史研究の第一級史料として大きな価値を持っている。 本巻は、一条天皇の崩御、三条天皇の即位式を中心として、平安最盛期の宮廷での政治的動きや儀式次第、行事の実態などが詳細に綴られており、平安の政治体制を知るための大きな手がかりとなる。

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